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あるよセレクト
2018.11.30
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#5【提言】「こんなのあるよ」がひらく未来

事例を活用する立場から、提供する立場へ

当事者である子どもたちの学びへのパワー、困難があっても配慮を獲得し、権利を実現していこうとする情熱は、凄まじいものがあります。その一方で、思いがけない言葉に傷ついたり、現実とのギャップに苦しむことも事実。彼らは常に自分の困難と向き合う必要があります。その思いを、わたしたちに受けとめさせてください。

例えば「あと一歩で実現できなかった事例」、それこそに、大きな価値があります。彼ら一人一人のストーリーを提供していただくことで、今日できなかったことが、明日は実現するかもしれない。自分の経験が、誰かの助けになる。そしてまた未来の自分の助けにもなる。彼らの積み重ねは、かけがえのない宝物です。

 

私たちの願いは、保護者の後方支援

「子どもではなく、親が障害者になってしまう」と言われることがあります。心配するあまり、 親が子どもの「転ばぬ先の杖」となってしまうことも。行き過ぎた愛情や心配が、子どもの成長を妨げている、とわかっていても、将来を一方的に決めてしまったり、逆に突き放して悲しませたり。思春期の子どもたちとの向き合い方に、戸惑う方も少なくありません。

 

「過干渉」には理由がある

私自身、「両親が自分を一番理解してくれる存在とは限らない」と、ずっと感じて生きてきました。 ですから長男を授かった時から「私は私。息子は息子。生まれた瞬間から別の人間。」だと、ずっと思って、一緒に生活をしてきました。

生まれた時から、夜泣きがひどく、こだわりが強く、子育てに難しさを感じていました。でも比較する対象がなかったので、手をつないで歩く親子の姿を見ては、泣き叫ぶ息子を抱えながら、「私は子育てが下手なのかな。」と思っていました。

息子が幼稚園に入園した頃から、毎日、呼び出しを受けるようになりました。

「お弁当を残さず食べてください。」「はしの使い方を覚えさせてください。」「息子さんはお絵かきの時間になっても虫取りを続けています。」「カスタネットのゴムは左手の中指にかけると教えても聞いてくれません。」

「お母さん、ご家庭でなんとかしてください。息子さんを説得してください。もっとお子さんの ことを見てあげてください。」と毎日言われるようになりました。

そしてある日、「息子さんにはお友達がいません。」と言われた時のことです。

私が「6歳の息子に、そんなにお友達が必要ですか?」と言った瞬間、先生は立ち上がって言いました。

「お母さんがそんなことだから、息子さんはダメなんです。」

この言葉には衝撃を受けました。私が息子をダメにしているんだ、先生から毎日のように息子が 注意を受けるのは、すべて私のせいなんだ、と思いました。

小学校に入学してからも、それは続きました。そして入学して間もなく、校長室に呼ばれて言われたのです。

「息 子さんは切れやすい。こういう子どもが将来犯罪者になります。」

「もうお母さんと一緒に死んじゃおうか。」

親としての資質の低さを痛感し、子どもを守る術もわからない。そんな深い闇の中で、私を救って くれたのは、6歳の息子の一言でした。

「死にたいならお母さん一人で死んで。僕は生きて、将来役に立つ人になる。」

私はその時、覚悟を決めました。どんなことからも息子を守り、そして生きていなかくてはならない。息子が学びたいことを学べる人になるために、その場所を見つけなければならない。いつか自分 が死んでしまった後にも、息子を助けてくれる人を探さなくてはならない。暗闇に光が差した瞬間でした。

そして、息子を誰とも比較しない、20歳になった時、自分の道を自分で選べる人になってほしい、 そんな気持ちで毎日を過ごしてきました。

その決心が、時には行き過ぎた過干渉になってしまったことがあるかもしれません。学校の先生との交渉で、間違った方法をとってしまうことがあったかもしれません。でも少しずつ、保護者も成長していくのだと思います。きっと多くの保護者の方が、そのような経験をされているのではないでしょうか。

 

私たちだからこそできる保護者支援

残念ながら私には、両親や夫の理解がありませんでした。身近な家族の理解を得るために、長い長い時間がかかりました。その間、情報を得る方法もなく、相談相手もなく、疲弊し、言葉が出ない時期もありました。

「子育てが下手なのに、仕事をしたいなんて何を考えているの。」「君は女である前に母なんだから。」「子どもを障害者にするな。お前が精神病院に通え。」

実際に私が言われてきた言葉です。もしかしたら、もっと頑張ったら、私は仕事ができた のかもしれない。実際多くの方が働き続けています。でも当時の私には無理でした。結果、何かを諦めてしまったと、感じることも ありました。相談する相手がいたら、同じような悩みを抱える保護者の前例を知ることがで きたら、それが当時の私の切実な願いでした。

そんな当時の私に、かけてあげたい言葉が、たくさんあります。

いま、この瞬間も悩んでいる保護者の方はたくさんいます。その保護者の方々に、ぜひ皆さんの 経験を共有してください。あなたの「こんなのあるよ」が、きっと誰かの立ち上がる力になります。私たちにしかできない「保護者支援」のかたちがあるはずです。

どうぞ皆さまの事例を、私たちに託してください。

すべての子どもたちが適切な配慮を受け、学びを継続できる社会を、私たちと共に実現してください。

事例のご提供は、こちらからお願いいたします。

事例提供・寄付について

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