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あるよセレクト
2020.09.15
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#29【入試】高校受験、配慮の軌跡

父親のちょうどいい塩梅【4】

 

菊田 中嶋さんのご主人は、子どもを育てることに協力的でしたか?

 

武井 イメージ的には、父親の役割をちゃんとしてくれている、って感じがします。

 

中嶋 そうですか⁉︎ たとえば、私はパソコン苦手なんです。でも主人はパソコンのことが大好きで、その分野で協力がまずありましたね。なので、そのサポートをがっつりしてましたよ。

 

菊田 ご家庭の中でチームワークがあるみたいな?

 

中嶋 「パソコンのことなら俺に任せておけ」みたいな。あと新聞づくり。息子が小学校の時、私が手伝っていたんです。言ったことを書いてごらん、って。で、部分的に書いたものを最後直す時に、Macでレイアウトとかしてて、私が段階を踏んで手伝っていたんです。でも中学校になったらSurface(Windows)に変わったので、私が出来なくなって。その辺の作り方とかを(主人から)教えてもらったりして。あと、理科の実験の表とか社会のプリントへの書き込み方法とかも、私は分からなかったので、全部教えてもらいました。実験の結果の書き方も、こうやった方が良い、とかレポートのまとめ方を教えたのは旦那ですね。そのあたりを担当していた感じです。

 

菊田 あと、模擬試験の介助にも行ってくれたり?

 

中嶋 そうそう。はじめは私が行こうと思っていたのだけど、私がいると圧迫があるので。ただ、旦那だと、ちょっと物足りなさがあったりしますよね。え、それだけ?みたいな。でもそれが良いというか。見ているだけというか。転んでいても、「いや見てたけど」って。男の人ってそういうところありますよね。

 

菊田 ありますね。ただ、中学生の男の子への配慮っていうのは、それぐらいがちょうど良いのかもしれないですよね。

 

中嶋 そう思います。だから、私は無理だと思って、最後の後半は全部、旦那が行ってて。

 

菊田 お母さんは手を出し過ぎちゃうからね。

 

中嶋 そうそう。圧迫が良くない(笑)

 

菊田 良い塩梅ですよね。だからお父さんの出番ってことですよね。日本中のお父

さんに頑張っていただきたいです。

 

中嶋 そうですね。

 

菊田 それで本人が自力でやる部分と、合意的配慮を求める部分のせめぎ合いを本人が試すとしたら、その距離をおいて見ているお父さんの存在、っていうのが良い。

 

中嶋 そうですね。あと、レポートに対しては、がっつり関わってた気がします。

 

菊田 距離感の取り方とか上手だった?

 

中嶋 レポートに関しては、距離感が私並みだった(笑)

 

菊田 近かったってことね(笑)でも、お父さんにとって興味のないものは、結構良い感じに遠い。

 

中嶋 そうそう。

 

 

子どもとの距離感

 

武井 そういうの見ると逆に中嶋さんも、自分のことを振り返って客観視できたのでは?

 

中嶋 客観視、すっごいしましたね。他には、旦那はエクセルの使い方も教えていて。文章は息子がやってたんですけど。ただあとで校長先生に、「あれ、お父さんがやりましたよね?」って言われて(笑)。それで2年目は、エクセルの表だけ主人が作ったんです。レポートの書き方は去年やってて書き換えるだけだから、それで出来たんですね。で、その後、パワーポイントを使ったプレゼン方法を教えたんです。3年目からは全部一人でやってました。

 

菊田 できることを増やしていったんですね。

 

中嶋 そう。だから旦那は考えてなさそうだけど、自分なりに(ステップを)考えていたんじゃないかな。

 

 

方法論ではなく、人生論

 

菊田 学び方を模索する良いパートナーみたいな。

 

中嶋 そうですね。あと私の中で条件があるんです。(理系に進むと必ず)レポートをまとめるっていう行為が入ってくるから、(レポートが)書けるようになってからじゃないと、理系の志望校を受けさせられないよって話してて。その分野は、(旦那は)がっつりですよ。あと、旦那は息子に、人生論みたいなのを語ってたと思うんですよ。

 

菊田 お父さんがそれやってくれるって、すごい素晴らしいですね。うちの場合、そのあたり私が担当したんですけど、この子たちの受験はそこが1番大事なんだな、と思いました。勉強よりなにより、どんな人生を歩んでいくのか、そのために必要な学びは何なのか、とか、一緒に考えることね。

 

中嶋 そうですよね。だから受験のために何しましたか?って聞かれた時に、ここの高校に入りたいためにこうで、ってわけじゃなくて、その高校で何をしたいか、みたいな。

 

菊田 学問をしていくためには、どういう学び方があってっていうことね。理数系の学びを自分の人生の中でどういう風にとらえていくか、という人生論みたいなのを、お父さんと一緒に考えてたと。

 

中嶋 そうそう。ずーっと考えてた。

 

菊田 私も息子とそこを考えてました。そこが揺らいじゃうと、LDの配慮してもらってまで高校に行こうという強い意志は持てないというか。

 

中嶋 それと、息子はラジオを毎日聞いてて、社会の情勢とか聞くのが好きなんです。そういった話とかも、旦那は息子に話したいことを話させて、それに対してどう思うか、それに対して何が出来るか、といった話をすっごい積極的にしてくれて。

 

菊田 なんか人生を共に考えている感じですね。

 

中嶋 そう、常に考えている。それは中学受験の時の課題が、そんな感じだったんです。新聞を読んでそれに答えるっていう。それで毎日新聞読んで、ディスカッションしようとなって、それがいつの間にか当たり前になったんです。

 

菊田 お父さんの家庭での役割ってそういう所に出てきて欲しい、とお母さんたちは思うんですよね。

 

武井 肩に力を入れないで、自然な感じの雰囲気があると良いですね。

 

中嶋 べつに、旦那と息子二人だけが重い顔をして語り合ってるわけではないんです。「お前にとって理数系とは」とかみたいなのではなくて。単に、粒子がどうたらとか、比重がなんたらとか、みたいな話をしてて、いつもそれについて話合ってますよ。

 

菊田 ご家庭の良い雰囲気が垣間見えますね。今日は良いお話を伺うことができました、ありがとうございました。

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