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一般社団法人読み書き配慮
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「ご子息がこの学校で、少なくとも過ごしやすくはあるように工夫していきたいと思います」
もう7年も前のことです。息子が慶應義塾高校に合格した後、そこの管理職が、初めて臨む合理的配慮について私たち親子に伝えてくれた一言です。「合理的配慮」をその人なりに噛み砕いた言葉は、制度そのものの核心を捉えていました。
合格の知らせと共に立ち上げた読み書き配慮は設立7年目となりました。息子を含む当事者学生たちと精錬してきたKIKUTAプログラムには大勢の子どもたちが参加し、立派な配慮プレゼンを各地の学校で展開するようになりました。
昨年の暮れ、私立学校の合理的配慮について取材を受けた東洋経済educatonの記事が公開されました。
https://toyokeizai.net/articles/-/848777
Yahooコメントは600を超える書き込みと、それぞれに幾多の返信が書き込まれました。
新しい概念が現れた時、人は否定的な感情を抱きがちです。ヤフコメは、障害に対する合理的な配慮という新しい概念が法整備化され、歓迎する書き込みに混じって過度に否定的な書き込みも目立ちました。
こうした議論が、障害のある人だけでなく、障害のない人の間で交わされるようになったことは、本当の意味でのインクルーシブな学びの場の創造に向けて大きな意味があります。議論が進めば進むほど、障害者差別解消法の正しい立法趣旨への理解は進み、かつて塾高の管理職が言い得たように、世論はこの制度の核心を正しく捉えていくことでしょう。
読み書き配慮は設立以来、全国どこに生まれても、読み書き困難の子供たちが、困難を解決して夢を諦めない環境の醸成に向けて活動を続けています。
KIKUTAプログラムは、読み書き困難のお子様を対象に、東京で3回のほか、静岡、名古屋に出張して開催しています。2021年にスタートしたこのプログラムは、参加者数が160名を超えました。高校生プログラムの卒業生が大学に合格し、チューターとなって戻ってきてくれるなど、嬉しい循環も始まっています。(リンクを貼ってください)
専門職を対象として読み書き検査の検査法を対面・オンライン双方で伝授する“白熱!河野俊寛URAWSSⅡ講習”は2020年にスタートして以来、継続4年目となり、300名を超える検査者を全国に送り出しています。(リンクを貼ってください)
さらに2024年は、NTTのアプリ開発に協力し、全国延べ120名近い教員の協力を仰いで大規模実証実験を行ったことも特筆すべき出来事でした。配慮申請と並行して、学力の定着を目指して進めるこのプロジェクトは、秋のLD学会でも大きな話題となりました。
全国どこに生まれても読み書き困難が解決できる環境の醸成は、少しずつ、しかし着実に進んできています。
そして2025年、読み書き配慮はこうした動きをさらに拡充させて参ります。
地方でのKIKUTAがその地に根付いて、学生が子供たちに教えるピアサポートが全国各地で行われていくように。KIKUTAで学ぶ配慮申請と並行して子供たちの学力定着が確実にサポートでされていくように。そして読み書き困難への合理的配慮の議論がより多くの人々の俎上に上り、主体的な議論の中で正解が導き出されていくように。
巳を実にかけて、努力が結実すると言われる巳年の2025年、読み書き配慮はこれまでの試みを結実させ、新たな種としてさらに広げてまいります。
前へ前へ!! 弛まぬ前進を続ける読み書き配慮を、2025年も応援してください。
一般社団法人読み書き配慮 代表理事 菊田 史子
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