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ニューロダイバーシティ&インクルージョン シンポジウム
~多様な発達特性を有する学生が社会で活躍するための高等教育・就労支援のあり方を考える~
主催:筑波大学RADD 発達障害学生プロジェクト・教育関係共同利用拠点
東京大学PHED 障害と高等教育に関するプラットフォーム形成事業
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2018年12月18日に上記シンポジウムが開催され、参加してきました。
https://phed.jp/contents/event/377/
大学での支援は、ここまで進化しているのか!!
筑波大学ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター(http://dac.tsukuba.ac.jp/shien/)で実施されている充実した支援メニューに大変驚きました。
筑波大学DAC副センター長 竹田一則さんのお話しによると、
「ニューロダイバーシティ」とは、
ハーバードビジネスレビュー誌(2017年6月)で特集された新しい概念。
発達障害を神経学的多様性(ニューロダイバーシティ)と捉えること。
発達障害を持つ人は、記憶力、数学的なスキルなどの多岐にわたる能力に秀でていながら、さまざまなルールや枠組みにとらわれて社会に出られない現状があり、それは社会の損失である。それらの特性や能力を社会に取り組むことは、経済、社会、企業、組織に有益であるとして、特集記事では多様な人材を受け入れ活躍している企業や組織が掲載された、ということです。
”これまでの「病気を治すという医学モデル」から発想を転換し、個性をどう伸ばしていくか。
障害と言うものに対して社会へ変化を求める、というのが、世界の潮流。
発達障害に対してのアプローチもそうであるべきだ。”
そして、
筑波大学准教授 佐々木 銀河さんが担当されている
RADDプロジェクト(さまざまな特性(カラー)を持った学生が豊かな学生生活を送れるよう支援を充実させるプロジェクト)のプレゼンの中から、印象的なお話をいくつかご紹介します。
http://radd.human.tsukuba.ac.jp/
”これまでは、発達障害に対して医学的診断後に支援を開始してきた。
そのやり方では、グレーゾーンの学生への支援が困難となり、課題だった。
発達障害を持つ個人ではなく、すべての学生が多様な発達特性を有するという「ニューロダイバーシティ」を基本概念として、特性の濃淡に応じてすべての学生に対しての「事前的改善措置」つまり、ユニバーサルデザインを行っていく。”
”障害のために公平に参加できていない状態に対して、個別に合理的配慮を行い参加できる状態を公平にするというのが、障害者差別解消法の趣旨である。”
筑波大学DACセンターでは、全学生を対象にアセスメント(困りごと調査)をして多層的な支援につなげているそうです!
プレゼンテーションの最後に、筑波大学の支援の根底に流れる考え方を語ってくださいました。
”特性は濃淡にすぎない。障害はどこにあるかというと、社会の側であり、環境との相互作用によるものだ。
レポート課題が計画通りにいかないなら、アプリなどのツールを使おう。
グループワークが楽しくない、難しいのなら、まわりが調整しよう。
インクルージョンは、まわりの支援や理解なくして実現できない。支援と理解あってこそ、多様性が尊重されるのです。”
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筑波大学でのすばらしい支援メニューが、多くの大学へ、また高校へと展開していくことを願います。
(事務局ゆかりん)
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